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東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センターと共同研究を開始しました。

事業・技術関連

国立大学法人東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター(所在地:宮城県仙台市、センター長:遠藤哲郎、以下 CIES)とティアンドエス株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:武川義浩、以下 ティアンドエス)は、次世代メモリの制御、応用ソフトウェアに関する共同研究を開始しました。

背景
ティアンドエスの研究開発は次世代半導体メモリとAIの融合をテーマとしております。現在CIESで研究開発している次世代半導体メモリは、世界トップレベルの技術を使用しており、これを搭載したマイコンやAIプロセッサの消費電力は、従来のプロセッサに比べ性能を落とすことなく1/100~1/1000に低減できるという実績が報告されております(注1,2,3)。近年、自動運転・画像処理・IoT機器・ロボット産業といった分野の急成長には、低消費電力化が不可欠です。CIESの次世代メモリ及びそれを搭載したチップの研究成果は、上述した分野の発展に大きく貢献することが期待されています。

概要
(1) 次世代半導体メモリの信頼性確保に向けた研究開発
半導体メモリはデータ書き込み時にエラービットが発⽣することがあるため(デジタル記録において、データを構成するビットが伝送・再⽣などの過程で損傷を受け、ビットが反転する)、メモリの信頼性を⾼めるエラー訂正は次世代半導体メモリの製品化に必要不可⽋な技術です。ティアンドエスでは次世代半導体メモリに適したエラー訂正技術の開発を⾏っており、⾼可⽤かつハードウェア化が容易な技術の提案・実装を進め、信頼性の確保を⽬指しております。

(2) 次世代半導体メモリのAIプロセッサ用AIアプリケーションソフトウエアの研究開発
自動運転や産業用機器、IoT機器に搭載されるAIプロセッサは消費電力が少なく応答が速いことが期待されていますが、現状ではまだ開発途上のステージにあります。消費電力と応答に優れた次世代半導体メモリをAIプロセッサに搭載することで、これまでの機器よりもさらに省エネ・小型化・高機能化を実現することが可能です。ティアンドエスでは、次世代半導体メモリを搭載した次世代AIプロセッサを用いた研究開発・実用化を促進させるために、次世代半導体メモリの特性や性能を活かしたファームウエアならびに、AIアプリケーションソフトウエアの設計・開発を進め、企業がAIアプリケーションボードを使って手軽に評価・開発ができる環境の提供を目指しております。

(注1) M. Natsui et al., ISSCC2019 (2019 International Solid-State Circuits Conference), Feb.17-21, 2019, San Francisco.
(注2) T. Endoh, MMM2016 (61st Annual Conference on Magnetism and Magnetic Materials), Oct.31-Nov.4, 2016, New Orleans.
(注3) T. Endoh, SEMICON China2017, Mar.14-16, 2017, Shanghai.

(2020年6月23日追記)
「日経エレクトロニクス 2020年6月号」の28~45ページに本件に関連する記事が掲載されました。
ぜひご一読ください。

本件に関するお問い合わせ先
ティアンドエス株式会社 IR企画広報部
E-Mail:pr@tecsvc.co.jp